男の夢



今日は良い天気になるんじゃないかな。
窓から朝日が射しこみ始めたのを感じる。
?なんでだか体がひどく重苦しい。
だが窓の外から聞こえるかすかな鳥の声と
なんてゆーか気配で感じる朝日はいつもの起床時時間がせまっていることを知らせる。
??朝日を感じるなんてオレはまたキッチンで寝ちまったのか。
ホンの一瞬のこのまどろみの時間はなんとも幸せだが、さあ起きなければ。

まだ薄暗い部屋の中、目をパッチリと開けたオレは
ピシッ!
世界が凍りつく音を確かに聞いた。

なんなんだ。なんなんだ。なんなんだ。
なにがどーしてなんでこんな状況がこのオレ様に降りかかっている?
頭の中でどんなに整理しようとこの状況を自分に納得させられるような答えが
全くでてこない。

オレ様に男が覆いかぶさっている。
間違いに違いないが、ありえないが、あってはならないが、
もしかすると背中に感じる感触が全裸っぽい。
なんなんだ。なんなんだ。なんなんだ。
・・・・・・・しかもシーツの感触を体全部で感じるオレも全裸だ。

不可能だ。こんな現実は不可能だ。
意味もなく目を見開きながら、サンジはおかしな言葉を強く念じた。
状況を強く認識してくるに従って怖くて跳ね上がってくる心臓の音が耳に響いてドクドクとうるさい。
うつぶせで顔を横に向けた、目を覚ました状態のまま視線さえ動かせない。
薄暗い部屋の中でレースのカーテンしかかかっていない窓が朝日が昇り始めようと
しているのを知らせる。
ヤバイ。この部屋は朝日が思いっきり射し込むかもしれない。
朝日に照らしだされた見知らぬレディと抱き合って目覚めて

『君は?なんてことだ。天使が嫉妬して昨夜の君と過ごした記憶を僕は奪われてしまったかもしれない。
よければあなたの唇が紡ぐ言葉で教えてくれませんかレディ?そしてあなたの名前ともう一時の時間を僕に与えて欲しい。』
なんてゆーのはとてつもなく大歓迎だが、どう考えてもこの状況は大却下だ。
闇に葬らなければ。

この部屋がどこだかわからない。
海の揺れも音も気配もないことから、陸であることは確かだとわかるが
普段自分達が宿をとるような場所でないことも一目瞭然だ。
なんせ部屋が豪華すぎる。
部屋の一辺を見るだけでかなりひろい部屋だということがわかる。
視界の端に大きくて高級そうなテーブルと椅子が映り、
テーブルにはワインの瓶が一本倒れて落ちそうになっている。
ってココはドコ?コイツはダレ?ワタシは一体ナニを?
サンジは怖くて汗ばんでくるのを感じながら
覆い被さっている人物を見る為・・ギ・・・ギギッと首を捻り
ビシビシッ!!!
肩越しに見える緑の髪に2度目の凍りつく音を聞いた。

「おい。・・・・おい!!クソマリモ起きろ!起きやがれ!!!」

1分以上凍りついていたサンジは
窓の外の鳥が飛び立つ音に我にかえり、この状況から脱出することを決意した。
こんな筋肉マリモにのしかかられていては重苦しくて仕方がない。
わけがわからないがいつもの日常に戻ることが先決だ。
その後でこんな状況はマリモごと抹殺しよう。
仲間だろうが無愛想の穀潰しででも実はイイ奴だろうが関係ない。
抹殺決定。海の底で静かにマリモとして漂うがいい。
そしてオレ様はクールでナイスガイな海の一流料理人としてナミさんやロビンちゃんのもとへレッツゴー♪

そう頭の中でプランをたてサンジはゾロの体の下から抜け出ようとした。
身長はサンジと大差ないゾロはだが筋肉マリモと呼ばれるだけあっていかんせん重かった。
脂肪より筋肉の方が断然思いのだ。
その脂肪さえサンジには必要最小限しかついてないが。
しなやかなバネを使った脚を武器とするサンジは隙間無く張りついているゾロを
引き剥がすことがなかなかできない。
どうせ抹殺するのだからと起こそうとしても勿論ゾロは起きやしない。

蹴り倒すことが出来ず、イラついたサンジは片手を突っ張り
そのまま思いっきり後ろにいるゾロに向かってエルボーをくらわせた。
『チッしまった。手を使っちまった。』と言うより先に下半身に衝撃が走る。

「ンガッ!」
「ンァッ?!」

二人揃って声を上げる。
「ッ痛エな。コラッ!」

鼻にジャストミートし、やっと目を覚ましたゾロが上半身を起こし声を上げるがサンジはそれどころじゃなかった。
ありえない場所から衝撃が走ったのだ。
ゾロがみじろぐ度にズクズク感じるコレはナンだ。
なんなんだ。なんなんだ。なんなんだ。
本日最大のパニックだった。
サンジの心境は正に『ムンクの叫び』。

目を覚ましたゾロが息を呑む気配がした。
「クソコック?」
信じられないという声で呼びかけられても
こっちだって信じられなくて頭がイッパイイッパイもいいところだ。
女神様、神様、仏様、悪魔様。
なんでもいいです。魂のタタキ売りしてもいいから別の現実をプリーズ。

「な、なんでテメエとつながってんだ。」
「言うなああああぁぁぁッッッッッ!!!!」

部屋にサンジの絶叫が響き渡った。
叫ぶと同時に今までわからなかったのがウソみたいに
ケツに入り込んでいるゾロのチンコを生々しく感じてしまった。

「グッ!」
「フッッ!」

朝日は地上にすがたを全て現し、部屋に容赦なく射し込んできた。
目覚めと同時に目に飛び込んできた
朝日にさらされた朱い鬱血のチラばるサンジの白い背中と
ガップリと自分のムスコを飲み込んでたった今ドカンと締めつけてくれたサンジの尻を
ゾロはマジマジと見つめた。
あまり物事に動じないゾロだったがこれには為す術もなく驚いてしまう。
あの女好きというチョッパーにも治せない病に冒されている、
なんだかんだとむしょうにムカついて、
メシを喰わせる時の嬉しそうな笑顔がウソみたいに柔らかで、
極悪ヅラでスゴんできてコックのクセに強烈な蹴りを放つ、
自分と同じ『麦わらの海賊団』のサンジが。
あのサンジのケツが。
朝勃ちしている俺を呑みこんでヒクヒクとケツのフチを蠢めかせている。
生暖かい内部が俺のムスコをスッポリと包み込んでいる。

「と、とにかくいいから抜け!何も考えるなゾロ!いいからさっさと抜け!」
そしてテメエは俺に抹殺されろ!証拠は何も残さねえ!
自分が叫んだ時のケツが与えた衝撃に突っ伏しながらサンジは叫んだ。

「オイ。教えろ。俺はテメエと寝たのか?なんでなんも覚えてねえんだ。」
シッカリバッチリ自分をくわえ込んでいる所や背中を見つめながらゾロは思わず問うた。

なんで俺は覚えてねえんだ。許せねえ。
まずそう思った。
ありえない相手ということも、普段寄ると触るとケンカばかりの仲だということも
男と寝たのかということも全部脇に置いて。
これだけ沢山朱を散りばめた背中をみて
どうしてもそれをやったはずの自分を思い出せない。
朝日を浴びてさえシラけたり、冴えなくみえるどころか色香を放つこの体を
味わった記憶が思い出せない。
これはなにがなんでも思い出したい。
正確にいうならばサンジの痴態を反芻して噛み砕くように味わいたい。
全部をスッ飛ばしてゾロは切実にそう思った。

「ハッ?!・・・・。知るか!ってゆーか思い出せねえ。なんなんだ。クソッ!
テメエが聞いてどーする。キッチリ抹殺される前に説明してから死んでいけこの耄碌マリモ!」
混乱する頭をフル回転させて考えながらサンジは叫んだ。

自分達のGM号は一昨日島にたどり着いたはずだ。
この島はカジノが売りで一見海軍に協力しながら
裏では金をドンドン落としてくれる海賊もジャンジャン受け入れていた。
ナミさんがカジノでお金を10000倍にする為ハリキっていて
俺はボディガードとナイトとデートを兼ねてお供していたハズだ。
そういや、元金を出したくないナミさんがゾロも同行させて、
その賞金首を担保に元金を作っていた。
そのカジノから今現在までの記憶がスッポリ抜け落ちている。

てゆーかナゼにゾロ?
ナミさんじゃなくて?
しかもツナガっている?

「アア?わかんねえから聞いてんだろうが。ボケ」
ゾロは額にピシッと血管を浮かせ、サンジといがみ合う時の癖で接近しようと上体をかがめた。

「フッッ」
ヌチュ。

その勢いで交合はより深くなり、ベッドが軋みをあげ、サンジの汗ばんだ背中が反らされ顎が天を向く。
認めたくない場所で何かがかき混ぜられたような水音がした。
それが自分の体だと悟り燃えるような羞恥心がサンジの体を駆け巡る。

「サッッッッサッサと抜けエェッ!クソマリモォ!」

もうサンジは必死だ。この場から逃げ出したいのとマリモの抹殺の優先順位に悩んでしまう。
「お、おお」

唾を飲み込み、ゾロはさすがにそれに従うべくサンジの腰をつかみ
自分を飲み込めたとは信じられないような蕾に気遣ってゆっくりとムスコを引き抜いていく。
クソコックの中は蠕動してグニグニとムスコに刺激を送り続けていて、気持ちが良いどころではない。
確かにサッサと抜かなければ朝勃ちにまかせて腰を振り出してしまいそうだ。

「ウゥンンッッッ」
コプッコプププ。

ゾロのムスコに合わせて音をたてながら中から白濁が零れる。
引き抜かれる感触だけなのに予想外にゾワゾワワッと背中を何かが駆け上がっていき
サンジは慌てて唇を噛みしめた。
が、それと同時に蕾までキュュウッと締めつけてしまう。

「グッ!」
半分までソロソロと引き抜いていたゾロはあまりの締めつけに痛さと共に
クラリと気持ち良くなってしまった。
しかも目は中から溢れた白濁に釘付けになった。
必然ムスコは正直にただの朝勃ちからグワッと質量を増す。

「ッッボケッ!そんなに締めつけたら抜くもんも抜けねえよっ!」

「つっっッ!ボケはテメエだ!クソヤロウッ!なんでデカくする必要があんだよ!
時と場合と相手を選べ!テメエが穀潰しだからチンコまで役立たずなんじゃねえか!
テメエにレディをゲットする能力のないからって
使い方のわからねえ、使い道のない、テクもない、ナイナイ尽くしのチンコだからって
今ここでデカくすんじゃねえよっ!そんなこともわからねえのかっ!」

あとはカリを残すだけの所まで引き抜いたゾロだったが額に増えた血管とともに
何故抜く必要があるのかわからなくなった。
この中は目覚めた時からキュウキュウ自身を締めつけて堪らない。
10倍になって返ってくる言葉は自分も知っているコックのものなのに、姿がそれを裏切っている。
艶めかし過ぎる。とゾロは思う。
朝日に照らし出された情事の痕が色濃く残るコレは誰のものだ。
思い出そうとしても、今の状況がどうやって出来上がったのかわからない。
蕾からあがる水音。溢れてきた白濁。
目覚めた時につながっていたのだからそれは自分の仕業なのか。
・・・・だがダメだ。
記憶がない情事なんて他人事と同じだ。
『早く自分のものにしなければ。』
灼きつく衝動が自分のなかに迫り上がってくる。
何かが灼ききれるのを感じた。

グチュ。
「フアアアァ?!」

最期まで抜けきった瞬間に安堵する前にサンジは
つかまれた腰だけを残し崩れ落ちた。

「アッ?んっんっんっっっなッ?ツッ、フッ、なっっッにッ?」
クチュクチャズチュ。

とことん混乱しまくっているサンジは
突然襲ってきた衝撃にシーツを握り締めながら耐える。
なんなんだ。なんなんだ。なんなんだ。
ゾロが。ゾロのチンコが。自分の中に挿ったり出たりを繰り返している。

「んっ、んっ、クッっ、フっ、ふッッ、ざけんなぁ!抜けっ、ッつっ、た、だろうンッ、がぁ、ァ!
アッ、クッっっ、オッッ、レ様の許可なンッ、く出し挿れすんなあああ!ウ、ンッ!」
ズチュチャッッヌチュ。

「ヒアぁッ!」
認識して心が内側から灼けつくものに染めあげられるのと
奥まで遠慮なく突き込んだゾロが悲鳴を上げたくなるような場所をこすりあげたのが同時で
サンジは信じられないような甲高い声をあげてしまう。

サンジの声にニヤリと魔獣の名にふさわしい笑みを浮かばせたゾロは
奥深くに突き込んだまま覆い被さり耳元で囁いた。

「役立たずかどうかテメエで味わえよ。あと昨日なにがあったのかも教えろ。
俺がテメエにたっぷりブチ込んだんだろ?素直に言え。コラ。
俺も思い出してえ。イヤ、ゼッテエ思い出す。」
ゾロのわけのわからない言動にサンジはとりあえずキレた。
キレることで突き込まれる度に感じる疼くような感覚も水音もなかったことにしたい。

「なんでオレ様がヤローにブチ込まれなきゃなんねえんだっ!
一生ありえねえっ!オレだって思い出せねえつってんだろが!
思い出せても消去だ!抹殺だ!
寝言は寝て言え!寝言でも許すか!テメエこそ素直に静かに永眠しろっ!」

サンジの言葉にゾロは眉間に皺を刻む。
『一生ありえねえ』なら今のこの状況はなんだ。
この卑猥な音をたてる白い尻の状態はなんだ。
白濁はなんだ。
・・・・・・・・・。
・・・・・マッサラか。マッサラを喰った痕か。
思わず舌打ちしたい気分になる。
チッ。初物にこだわる趣味はないが、後でなにがなんでも思い出してやる。
ゾロは普段の自分のサンジに対する認識が『認める部分はあるがムカつく奴』だったことも、
なにもかもをスッ飛ばしていることをも気づかない。
完全に本能に従っている。
とにかく今は
『早く自分のものにしなければ。』
魔獣モードのゾロはそれだけを導きだした。

「・・・クソコック。わかった。覚えてねえことなんて知るか。今からがスタートだ。」

ゾロは魔獣そのものの顔でドスのきいた低い声で宣言した。
ここがどこだかわからないが、この部屋は今朝日の強い光で闇の潜む場所もない。
こんな明るい場所で全てがさらけ出されているサンジに
だが信じられない程ドス暗い闇のようななにかが自分のなかから沸き上がってくる。

「なっ、なにをスタートするんだ。なにを!抜けっつったのに勝手に出し挿れすんな!!
迅速にすみやかに退去しろ!今すぐにだ!クソヤロウ!!」

「おい、クソコック。テメエも覚えてねえって言っただろうが。
その間になにがあったのか解ってんのか。オイ。」

言いながらゾロは指で結合部分をなぞりあげた。
「ツッ」
ピクンと反応をかえすサンジにすくいあげたものを見せる。
ソレは青臭い匂いを放ち、あきらかに男の精液だった。
「なっ!」
サンジの顔が羞恥に赤く染まった。
ゾロはかまわずに言葉を続ける。

「なんで女の穴でもねえテメエのケツがグチャグチャいってんだよ。
溢れてくるほど、たくさんこれがブチ込まれてんじゃねーか。たぶんヤったのは俺だよな。」

だがゾロの『たぶん』という言葉に反応し、サンジはハッと血の気が引いたように青白くなる。
そうだ。覚えてねえってことはゾロとヤったのはあきらかだとしても・・・他の人間ともヤったという可能性が出てくる。
ありえねえ。絶対にありえねえ。だがゾロにヤられるのだってありえなかった。
他の見知らぬ人間のモノまで俺がくわえ込んで、ましてブチまかれたとしたら・・・・。
ゾッと肌を粟立て、恐ろしい考えに取り憑かれそうになったサンジをゾロはクンッと突き上げた。

「わかったか。クソコック。んじゃやり直すぞ。」
「アぅ!」

宣言と同時にいきなり自身をゾロ鷲掴みにされた。
サンジのムスコは主が混乱の極地にいるため、萎えていてゾロの大きな手のひらでは
姿も見えない程包み込まれてしまう。
ゾロは握りしめたまサンジのムスコをこすり上げながら
自分の腰も揺さぶりだした。

「アッ!ツッ、ツッ、ツッ、ツッ、ンアっ!」

サンジは思考が体につられて中断される。
無理矢理与えられる揺さぶりがその度にパルスを腰から脳に駆け上がらせる。
問題が山積みなはずなのに、どう考えてもおかしいのにゾロが突き込む異物に自分が支配されそうだ。
そもそもゾロは相変わらず言葉少なで全然わかるような説明をしてないと思う。
それで『わかったか』とは横暴過ぎないか。
だいだい何がどうして『やり直す』になるんだ。
そもそも目覚めてからずっとオレん中にいるゾロチンコの何が正しいんだ。
こんな喘ぎみたいな声をお前に聞かれるのはまっぴらだ。
そんな場所がたてる大きな水音なんてお前にだけは聞かれたくねえ。
体を起こそうにもどこもかしこも力が入らねえ。
何かが脚を伝い落ちるこの感触が精液でそれをテメエに見られるなんて堪えられねえ。
こんな、こんなまぶしい朝日の中で、隠す場所もない中でこんなオレはイヤダ。
ヤメロ。見ルナ。ゾロ。見ルナ。ゾロ。イヤダ。イヤダ。体ガ。躰ガヨロコビダシソウデコワイ。
サンジは突き上げられる律動に合わせてせり上がってくる快感に浅ましさを感じ、自分を全否定したくなる。

「アゥックソッ。イッ!イヤダ!ゾロ」
耳を塞ぎたくなるような水音はどんどん音を増す。


なにもわかってないことさえわかってないが
ゾロは自分が正しいと確信している。
自分の律動とともに白い躰がベッドの上で汗を散らせてのたうちまわっている。
クソコックだ。
出てくる罵りも拒絶も叫びも嬌声も全てがクソコックのものだ。
こんなのは見たことがない。
クソコックなのにこの乱れる様は一体なんだ。

『早く自分のものにしなければ。』

ダメだ。コレはダメだ。
俺だけのものにしなければ。
グプッ!
音をたてて奥深くまで自身を突き込んだ。
顎を天に向けてのけぞる姿と、蠕動しながら締めつける蕾と、
頭の中に浮かびあがる『クソウメエだろ。』の笑顔が自分の中でミックスされて
際限がないような欲がどんどん沸き上がる。
今まで女を抱いて射精した時に感じたものなんか快感とは呼べなくなる。
蕾の締めつけだけでも充分今まで以上なのに
それ以外のものが快感を10倍にも100倍にもする。
ゾロは歯を食い縛って射精感に堪えながら突き込む。
そして振り乱された金糸から覗いた表情に自分の失敗に気づいた。
サンジは痕がつく程腰を掴んでいるゾロの手に全てを支配され、
ガクガクと脚を痙攣させるだけで全く力を入れられない。
ゾロはおもむろにサンジの右脚を持ち上げた。

「フアアッ?!」

延々と翻弄されていたサンジが突然の変化に驚き、何がおこったのか把握すると
右足をゾロの腕に抱え込まれ、まるで犬が放尿するような体勢をとらされていた。
既にサンジは前と後ろを動じに攻められ、
鈴口を撫でくりまわし、あまつさえ爪までたてたゾロの手に一度射精してしまっていた。
それだけでも消えてしまいたいのに。
自分を抹殺してやりたいくらいの羞恥なのに。
今また突き込むゾロに感じて張りつめヨダレを垂らした自身をゾロの眼前に露わにされる。
サンジはとっくにゾロを力ずくで拒むことが不可能な状態だ。
唯一サンジにできた無理矢理あげさせられた嬌声の合間の制止の言葉もゾロには届かない。

「ゾロォッッ!」
あまりな体勢への羞恥と、穿たれて悦びの声をあげてしまう自分への嫌悪と、
やめてくれないゾロに、ついにサンジは涙を決壊させてボロボロ泣きながら名前を呼んだ。

名前を呼ばれたことに気を良くしながら平然とゾロは応える。
「間違えた。テメエのツラ見ながらじゃねえとな。」

「アッ、んっ、んっ、んっ、フゥン!」

律動を再開したゾロの角度をかえたソレにまた逃げ出したくなるようなポイントを
ゴリゴリと擦られ、サンジは声を堪える気力も残っていなかった。
それでも泣きながらゾロを睨みつけようとする。
横向きでナナメ上から突き降ろされながら、ベッドに押しつけられる顔を
それが余計に煽るとも知らずにゾロに向けた。
必然グチャグチャと音をたてる後孔と、そこに出し入れされている赤黒いゾロのソレまで
見るハメになり、眩む視界に堪らず目を瞑った。
堪えようもない射精感が一気にこみあげてくる。

「アッ、ッ、ツッ、ミッ、見るな!ゾロォッ!」
「クッ、イけ!サンジ!全部俺のだ!全部見せやがれ!」

サンジは灼けつく羞恥と、抗いようのない快感と、ゾロの視線に晒されながら
為す術もなくトロトロと射精した。
その白濁は射精をし過ぎて底のついたものを無理矢理絞り出したように透明感があって量が少ない。
ゾロは連動して自身を絞り上げてくる蕾に
結合部分のしぶきを飛ばしてスピードを更に上げて突き込み、サンジの中で収縮を繰り返してブチまけた。
コプッコプププ。
中に出したゾロに合わせて収まりきらない白濁が溢れ出した。

明るすぎるくらい明るいのに淫靡な空気とスえた匂いが色濃く漂う部屋には
ヒューヒューと鳴るサンジと
ハッハッというゾロの呼吸音だけが聞こえた。
しばらくの間、横向きの体勢のままピクリとも動かなかったサンジが
シーツに顔を隠しながらゾロに抜けと声を出す。
サンジを見つめたまま息を整えていたゾロも
今度こそ言う通りに自身を引き抜き、抱え込んだままの脚も解いて
だが、サンジのかすかな抵抗をものともしないで仰向けに横たえた。
サンジは引き抜く動作に痙攣をおこしながらも顔を背ける。
ゾロは消耗しているとわかるのに
色香を放ち過ぎているサンジを睨みつけるように見下ろした。
膝立ちのまま、黙然と胸に納まりきらずに燻っている衝動を持て余す。
見下ろしていたゾロは少し腫れぼったい乳首や鎖骨など至る所に散らばる朱い情痕に
目覚めてからの自分が味わってない部分を知り、また『抜かった』と思う。

ヒュッ!!
「グガッ」
「アウッ!」

突然の衝撃にゾロは壁までふっとばされた。
手さえ満足に握れない状態でそれでも渾身の力を一蹴に込めて蹴りを放ったサンジは
そのままベッドから転がり落ちた。
すぐさま起きあがりゾロを蹴り殺してやりたいのに
腰まで抜けている自分に気づき呻るように唇を噛み締めた。
ー−−−−クソコックはやっぱクソコックか。
とゾロは変な所で感心し、
蹴られたおかげか憑き物が落ちたように柔らかい気持ちになっていた。
明らかにサンジの方が消耗し過ぎていて、
ふっとばされたゾロは壁際に尻をついた状態のまま声をかける。

「おい。大丈夫か。」

「大丈夫なワケあるかァア!このっ、クソッ、クソッ、クソッ、クソヤロウッ!!!
ヌくことが出来りゃどんな穴でもかまわねえのかっ!この動物!
いいか!忘れろ!この部屋から一歩でたらここでのことは全部っ!全部っ!ナシだからな!
約束しろ!このっ約束キ○ガイ!じゃねえと許さねえ!!!このっ、このっ、クソヤロウ!」

だがその言葉にゾロの空気もガラッとかわる。
「ふざけんな。」

サンジはドスドスと倒れたままの自分に近づいてくるゾロに
怒りを露わにしながらもピクッと震え、怯えを瞳によぎらせた。
ゾロはサンジの胴に手をかけて担ぎ上げると
窓とベッドの中間に位置したテーブルの側の椅子に降ろした。
大きな背もたれのある椅子は布には花柄のゴテゴテした刺繍を施してあり、
縁を覆う木にまで精緻な細工が施されている。
目だけは眼力を失わないサンジはすぐさま睨みつけてくる。

「なっ?!」

ゾロはサンジの両足を掴み、木の肘掛けの上に乗せ上げ股間を思いっきりさらけ出した状態で固定した。
そして遠慮なしに指を2本サンジの蕾に飲み込ませた。

「ヒンッッッ!」

無言で飲み込ませた指をグリグリと掻き回して中のモノを掻き出す動きに
サンジは非道を怒る力さえ失いそうだ。
自分にもゾロにもさらけ出している後孔からトプトプと掻き出されてくる白濁に、
眉をハの字にして口を噛み締めるが、また決壊しそうな涙とツーンとする鼻を堪える自信がない。

なんで朝、目覚めるとゾロと結合していたのか。
なぜ何かがあったはずの昨夜の記憶がないのか。
なぜ自分がゾロに犯されるようなことになったのか。
昨日のウチに自分の中へブチ込まれた精液はゾロだけのものなのか。
なぜ目覚めた後のゾロまでも自分を犯すのか。
自分の言葉を全て無視してこんなことまでするゾロの目的は自分を貶めることなのか。
なにもかもがわからない状況と、正視できないような自分の躰と、
わけがわからないゾロの言動に子供のように泣き出してしまいたい。

「な、なんでこんなことすんだよぉ。」

今までで一番弱々しい声でサンジはゾロに問う。
ゾロが無遠慮に掻き出していく自分の中の白濁が流れ落ちるままにイスや絨毯を汚していく。
その量の多さに複数の人間に犯された可能性を考えて
サンジは俯いて涙を隠そうとした。
しゃくりあげてベソをかきそうになる。

「わかったか。コラ。忘れられる訳がねえだろうが。」

俯いてそれでも指に合わせてビクビク反応するサンジを覗き込み、睨みつけながらゾロは言葉を発した。
なにもわかるわけねえだろが!
大体テメエのその『わかったか』っつー言いぐさは一体なんなんだ!
なに一つ説明する言葉もないクセに何を解れっつーんだ!
言葉を省略するにもホドがあるだろーが!
そもそも正しいのはオレ様の判断でテメエじゃねえ!
テメエのドコに偉そうな態度とる資格があるんだ!この強姦魔!

口を開くと躰に連動して聞きたくないような声をあげてしまいそうなサンジは
ただただ俯き、顔をゾロから隠そうとしながら心の中でゾロを罵倒する。
蠢くゾロの太い2本指に自分の中に存在すると思い知らされたイイポイントをかすめられて
跳ねる躰はどうすることもできない。
だがこの明るさの中でしゃがみこみ蕾の側まで顔を寄せて睨みつけるゾロから
顔を隠すことはとても無理だった。
助けて。
男である自分には浮かぶはずのない言葉が心の中に浮かびそうになる。

「誰がなかったことにするか。ボケ。
コレは全部俺がブチ込んだものだろうが。
忘れてなんかやらねえよ。
テメエもキッチリ俺に抱かれたってことを刻み込めよ。
俺がテメエの中にたっぷりこんだけブチ込んだんだ。
お前のココがキュウキュウ俺をくわえ込んで、女みてえにグチャグチャになって
俺に掻き回されて悦んだんだ。
悦ばなかったなんて言わせねえぞ。
思い出すことは確かにあるが
忘れることなんて今日に限ってひとつもあるかよ。
サンジ。ゼッテエ忘れねえからな。」

「つッ。・・・・テメエの目的はなんだ。
・・・・・ハッ、ハハッ。
オレは仲間からダッチワイフにでも格下げされたのかよ?!
お手軽な便所扱いでもされっっ」

「そんなんあるかっ!」
サンジが弱々しくも激しかけるのをゾロはそれ以上の勢いで一喝した。

「そんなんじゃねえ。サンジ。
コレは宣言だ。俺はお前を俺のものにする。
遠くねえ未来にだ。
テメエの躰も心も俺だけが抱く。
その宣言だこれは。
だから今抱いたのも忘れねえ。
初物のテメエを喰ったことも思い出す。
忘れねえし、これからだって抱く。
逃がす気はねえ。お前も足りねえ頭で覚えろ。サンジ。」

「フウァッ・・・・・・テメエはホモか。そんなセリフはレディに言うもんだ。」

「断る。俺がモノにすんのはお前だ。サンジ。
躰もまだまだ喰い足りねえ。
足りねえ。飢えさすな。なにすっかオレにもわかんねえぞ。喰わせろ。サンジ。」

「ツっ!」
やっと掻き出し終わったのかゾロが指を蕾から抜き去る。
太い指のせいでサンジの自身はまたもや張りつめてきている。
躰がビクン!と痙攣したが、サンジはそれよりも自分のNGワードを言ったゾロに腹が立つ。
このクソヤロウ!ワザと言ってんじゃねえだろうな!
そのムカツキが全裸で全てをさらけだしている状態を忘れてサンジをオレ様モードにさせる。

「・・・・・・へっ!オレ様の躰はレディ専用なんだよ。
クソマリモに喰わせてやる余地があるわけねえだろ。
テメエは大剣豪だけめざしてオレの飯だけ食ってろ。」

これ以上ない淫らな姿でオレ様なサンジに
ゾロはニヤリと魔獣笑いを浮かべる。

「あいにく一度シめた味は忘れられねえ。」

明るく淫靡な部屋では饗宴が終わるのか、始まるのか。



「たっだいまあ〜!!!」

航海士ナミのホクホクした声がGM号に響き渡る。
先に船に戻っていた仲間達の迎えてくれた声に
よっぽど上機嫌なのだろうナミは一々元気良く応えた。

「おかえりなさい。カジノで上手くいったみたいね。」
「そーーなのよ!ロビン!
あんなに太っ腹な返金率や豪華な賞品ザックザクだとは思いもしなかったわ!
そりゃその分リスクが大きくて負けた人は地獄を見るだろうけど、私にかかれば楽勝よ。
昨日なんか隣接したホテルのスイートルームに泊まれたのよ!
(他人からホテルのキーごとお金をポーカーでまきあげたんんだけど)
(人のお金で)美味しいお酒も沢山飲めたし大満足!
見て見て!!この成果!」

ナミは上機嫌でロビンに語りかける。

「ナ〜ミィ〜。ハラ減った〜。サンジは〜〜?肉は〜〜ニ〜ク〜〜?。」
だがその袖をルフィが弱々しく引っ張る。

「ああ、ルフィ。待ちなさいよ。
サンジ君、もうちょっとしたら帰ってくるんじゃないかしら?
とりあえずお昼の12時までは絶対に帰ってこれないわよ。」

「おいおい。絶対ってなんだ?なんかトラブルでもあったのかよ?」
ウソップがナミの言葉に心配する。

「失礼ね。そんなんじゃないわよ。
あんまり昨日のカジノが上手くいって楽しかったから
サンジ君とゾロにも嬉しさのお裾分けをしたのよ。」

「エエッ!め、めずらしいな。すごいなそれは。ナミが優しいな!」
ナミのガメツサを正しく理解したセリフをチョッパーが言う。

「あのね。まあいいわ。
自分じゃ使い道がないからあの2人にあげたんだもん。
あのね。カジノの豪華賞品の中には変テコなのも多くてね。
『男の夢』っていう賞品が当たったのよ。
なんでも豪華な宿泊とワイン1本がセットでね。
そのワインを飲むと前後6時間の約12時間の記憶がスッカリ消えちゃうんだって。
それと一度入ったら12時間は絶対開かないようになってる部屋がセットってわけね。
ま、つまりフツーはそこで後腐れなく女の子に男が色んな事しちゃおうっていうスケベな賞品なのよ。
だから名前が『男の夢』。
それであんまりイイ気分だったからサンジ君とゾロにその部屋に泊まる権利を
太っ腹でプレゼントしてあげたのよ。
ワインも付けてね。
だからちょうど部屋に放り込んだのが夜の12時だったから
お昼の12時まで出て来られないってワケ。
優しいでしょ?
あの二人にそこまでしてあげることないけど、
いつもみたいな宿よりよっぽど贅沢な部屋に泊まれたのよ。
ログが貯まるのは今日の夜だけど、港からちょっと遠いから昨日は泊まる予定で
サンジ君にも昨日の内に買い出し済ませてもらってるし。
そのぐらいしなきゃサンジ君絶対今日も朝市行ったりするだろうしね。
きっとのんびりくつろいでから帰ってくるんじゃない?」

「まあナミにしてはなかなかに優しいな。ゾロはともかくサンジにはそういう無理矢理っぽい休息は必要かもな。」
ウソップが感心しながら言う。

「へえぇええ!グランドラインにはそんな一定時間の記憶を失くすワインがあるのか!
調べてみたいな!サンジ持って帰って来てくれるかな?」
チョッパーは不思議ワインに反応した。

「それよりもロビン!この大漁を見てvv。
(ムカつくエロオヤジから失敬した)鑑定して欲しいものもあるのよ。」

「大漁?!ナミ!魚でもいいぞ!」

「あら。確かそのワインはとってもプレミアの付いたものだったと思うわ。」

「えっ?そうだったの?!とてつもなく使い道がないと思ったんだけど。
今からでも売り捌けるかしら?あの二人あのワインを飲んでなんかいないでしょうね。」

「じゃっじゃあナミ!封が開いてたらオレが調べてもいいよな?」

「ニクニクニクーーーー。」

とGM号内ではそれぞれが話を咲かせて賑やかに時間が過ぎていった。

昨夜、ナミに放り込まれてからゾロとサンジに何があったのか。
あの後の2人はどうなったのか。
ゾロの宣言でこれからの2人はどうなるのか。

それはまた別の話。

終わり。

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